2023年度岩槻協議会講演会「渋沢栄一と日米人形交流」報告

 岩協主催の学習講演会が97日本丸公民館で開催。講師は大妻女子大学教授の是澤博昭氏で、テーマは表題の通り、実業界で多大な功績を残した渋沢栄一が社会貢献活動及び国際交流の先駆者でもあったことを、人形交流と言う手段で試みた事実を幅広い観点から紹介していただいた。当時の日米間は極めて困難な政治情勢であり、この問題の解決を時の政府が実業界から引退していた渋沢栄一に依頼。平和裏に日米間のわだかまりを取り除く手段として手始めに国際文化交流と言う手段を用いて、平和的に発展を促す方法として思いついたのが「人形交流」と言う方法を生み出した。

 実際はこうした努力は問題の解決には至らなかったが、後に日米間の人形による国際交流と言う大きなイベントとなって今日まで語り継がれてきた事実を、映像を交えながら丁寧に語っていただいた。因みに、日本における人形文化の三要素として次のことを示唆頂いた。

1:ヒトガター信仰に基づくもの

2:玩具―子供の遊びとなるもの

3:芸術―愛玩:鑑賞に資するもの・・・これらの要素が合わさった日本独自の文化


2021年度第1回岩槻協議会講演会「埼玉3偉人 塙 保己一の生涯」報告

 昨年開催が見送られてきた学習講演会がやっと10月12日に本丸公民館で開催された。

 今回の講師に埼玉3偉人の一人である盲目の文学者である塙保己一の伝道者であられる長谷川典明先生をお招きして、生涯と著書である群書類従について詳しく解説をいただいた。当日は各期から87名の参加者が熱心にメモを取っておられ、この時期としては盛会であった。

 「群書類従」とは塙保己一が編纂した国学・国史などを主とする一大叢書で学術的な研究に多大な貢献をした。彼が古書の散逸を危惧し、1779年に菅原道真を奉る北野天満宮に刊行を誓い、江戸幕府や諸大名・神社・公家などの協力を得て、収集・編纂した。古代から江戸時代初期までに成った史書や文学作品、合計1273種を収めている。のちに寛政5年(1793年) - 文政2年(1819年)木版で刊行された。

 塙保己一がこの「群書類従」の編纂を思いついたきっかけは、これまで残されてきた貴重な古書の散逸を危惧し、1779年(安永8年)、菅原道真を祀る北野天満宮に刊行を誓った。江戸幕府や諸大・寺社・公家などの協力を得て、収集・編纂した。古代から江戸時代初期までに成った史書や文学作品、計1273種を収めている。 

 保己一の有名な言葉に「世のため、後のため」というものがあるが、これは「群書類従」の編纂に当たり、後の遺産として不撓不屈の精神で努力した心の内を披露したものである。


2019年度第1回岩槻協議会講演会「和のこころ」報告

 今年度は日本の「和のこころ」の伝道者である和楽舎代表辻川牧子氏をお招きして913130名余の会員の参加のもと岩槻校2019年度第回講演会開催を開催。

辻川牧子氏は幼稚園から企業まで幅広い分野で「言葉と挨拶・立ち居振る舞い、子育て、人間関係」などの講話を、古来日本人の持つ知恵の数々を判りやすく説いておられる。

数か月前からこの日をお願いしてやっと開催にこぎつけることができ、1時間半に及ぶ講演は心が洗い清められるといっては言い過ぎかもしれないが、参加者から「是非、もう一度お聞きしたい」という声が強かったのに裏付けされた一日となった。

講演の内容は「笑顔の国、日本」というテーマで始まり、我々日常ほとんど忘れ去られている「笑顔」がどれほど人間関係を豊かにし、自分自身の心と体の健康に大変な効果をもたらしてくれるというお話しから、特に有り余る物質的な環境の中で「足るを知る」心の貧しさなど心に突き刺さるような教訓を教えられた。

辻川先生からは「これからの人生で、今日が一番若い」の心で生きる大切さを教えられ、また「何時だって今日から・・・」など「今がお年頃?」という心で生きる大切さを学ぶことができた。

講演の最後に会員の中から幾つの質疑応答があり、先生から丁寧なお答えをいただいた。質問の中から一つだけ書き留めておきたい。

質問「今日の若い母親が赤ん坊を乗せた乳母車を押しながら自分はスマホ片手で歩いていたり、自分は見事に化粧をして子供を保育園におむつがぐしょぐしょのまま預けに行く母親のどれほど多いことか。これが今日の子育て中の母親の実態である。これらの母親にどのように教育したらよいのであろうか。」

答「仰るとおりです。私が実際に保育園の先生からそのような話は幾度となくお聞きしております。赤ちゃんにとって、濡れたままのオムツの重さは負担になります。それが赤ちゃんの腰へ悪影響を及ぼすのではと保育の現場では心配されています。お母さん方には、まず赤ちゃんの健康や心の発達への配慮を最優先していただきたいと思います」

参加者から多くの感想文が寄せられたが、ほとんどが「もう一度、時間をかけてお聞きしたい」とか「再出発のヒントを教えていただいた」などの感想が寄せられ、来年にでも第2回目の講演会が待たれる。

 

HP管理者からひと言
  今回の講演会につきましては、企画から講師との打ち合わせ、ポスター準備、講演会の記録写
 真、結果報告に至るまで、9期瀧田会長には大変お世話になりました。感謝感謝の一言です。


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配布ポスター

 (表面)

 (裏面)



◆第1回講演会「北海道旅行№3」開催

 岩槻協議会第1回講演会「北海道旅行パート3」を本丸公民館にて開催しました。
 講師は2期千葉氏で、平成27年8月24日~6日間、函館~室蘭~苫小牧~帯広などの道東の旅について、いつものように、分かりやすく披露していただきました。